開会式(愛知県美術館)

昨日(10月7日)に愛知県美術館「開館二十五周年記念 長沢芦雪展 京のエンターテイナー」の開会式に行ってまいりました。

この芦雪展ですが、二十五周年ともありなかなかの名作がそろっております。協力者覧をみても神社、美術館、会社、美術業者、個人収集家 等あわせて70以上の名が書き連ねております。ここ最近の愛知県美術館では一番力が入っている企画展ではないでしょうか。

さて、長沢芦雪は江戸時代の絵師で円山応挙の弟子になります。存命期間は1754~1799年と46歳で生涯を閉じております。
芦雪は師とは対照的に、大胆な構図、斬新なクローズアップを用い、奇抜で機知に富んだ画風を展開した「奇想の絵師」とも言えましょう。
この「奇想」という言葉ですが、辻惟雄が1970年に刊行された「奇想の系譜」に端を発し、西洋美術に対しても「奇想」の語が用いられるほど今となっては定着しております。その辻氏の最近の出版物内でも芦雪のことを「人工の奇想」だと述べています。
奇想とは「普通には思いつかない、変わった考え。奇抜な着想」です。
そんな芦雪だからこそ、今回の企画展を考えた方も「京のエンターテイナー」と称したのでしょうね。

今回の目玉は無量寺の襖絵空間を体感できます。非常に貴重ですので是非足を運んでくださいね。
ではまた、次の更新でお会いしましょう。

愛知県美術館「開館二十五周年記念 長沢芦雪展 京のエンターテイナー」(有料)
開催期間:10月6日(金)~11月19日(日)